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「不登校は不幸じゃない」
世間をにぎわすこの言葉。
少年革命家ゆたぼん・・・ではなく、実は小幡和輝さんという方の作った言葉です。
小幡さんは小学2年から10年間不登校で、その間、膨大な時間(約3万時間!!)をゲームに費やしています。
これだけ聞くと「え、引きこもってゲームばっかりしていた人なの?」と思いがちですが、そうではありません。
いわゆる一般的な「不登校」のイメージとはかけ離れた生活を送っていた小幡さん。
ゲームは友達と楽しんでいたし、引きこもりにもなっていない。
そしてゲームの経験が人生においてプラスに働き・・
- 高校生で起業
- 現在は内閣府の認定を受け地域活性化の専門家として活躍
- バラエティ番組にも数多く出演
という軌跡に繋がっている・・そんな方です。
そんな小幡さんの著書のひとつが
『ゲームは人生の役に立つ。生かすも殺すもあなた次第』
本書は主に、小幡さんと、スポーツの専門家・科学者・教育者・ゲーム業界の方との対談形式で、ゲームについての見識を深めていく内容になっています。
- そもそもゲーム定義は曖昧。広義の意味では、スポーツもテレビゲームも同じ『ゲーム』
- 囲碁や将棋がOKで、テレビゲームやオンラインゲームがダメだと言われるのはなんで?
- 要はゲームの「使い方次第」である
- ゲームを長時間やることが依存症ではなく、やるべき事から逃げていたら(それによって社会生活が破綻したら)依存症
など、興味深い内容がたくさん書かれています。
「ゲームは悪くない」ということだけが言いたいわけじゃない
良い面も悪い面もあると思う
ただそれらをふまえてもゲームは人生において役に立つものだと思っている
という小幡さんの熱量を感じられる一冊となっています。
本文では、3歳の娘がいる親として、ゲームについてどう感じているか、今後どう付き合っていきたいかなど、本書の内容とともに綴っていきたいと思います。
Contents
親は子供が可愛い。だから「ゲームって大丈夫?」と不安になる
子供を持つ親としてはこれが頭にあります。
「大切な我が子だから・・マイナスになることはなるべく子供から遠ざけたい」
この『マイナスなこと』に『ゲーム』が含まれるケースが多いんですね。
ここで言う『ゲーム』はいわゆるテレビゲーム、オンラインゲームなどのこと。
広義の意味では、スポーツも『ゲーム』、囲碁や将棋も『ゲーム』ですが、スポーツや囲碁・将棋に打ち込む子供がいたら・・?
多くの大人はあまり悪い印象を持ちませんよね。
スポーツや囲碁・将棋がOKで、テレビゲームやオンラインゲームがダメだと言われるのはどうして?
この差って一体・・?
ゲームに対するイメージはネガティブであることが多い。なぜ?
ゲーム(ゲーマー)!と聞くと、どんなイメージが浮かびますか?
私は以前、ゲームに対してちょっとネガティブなイメージを持ってました。
ゲームをする人全てがこんな状況なわけじゃないのに、ゲームと聞くと、どうしても『のめり込んでしまう悪いもの』という印象が拭えませんでした。
なんで無意識にそんな風に感じていたのか、改めて考えてみたんですが、私の場合は、ドラマやアニメなどの影響が大きかったです。
また、事件の報道の仕方(例えば事件の犯人がゲーマーだったりオタクだったりした場合、センセーショナルに扱いがち)にも影響を受けていたような気がします。
逆に、スポーツや囲碁・将棋のメディアの報じ方ってどうでしょうか?
日本人が美徳としている「勤勉」「努力」などが感じられるような報道になっていると思います。
また、そういう評価を親世代から代々引き継いできている部分もかなりあります。
印象操作の影響って大きいんだなぁとつくづく感じました。
ちなみに、私がゲームに対するイメージが変わったきっかけは
- YouTubeのゲーム実況チャンネルで生計を立てている
- ゲームの特化サイトで生活費を稼いでいる
など、そんな人たちを、目の当たりにしたから。
今や、プログラミングやキャラクターデザインなどゲームを作る側だけでなく、そういった様々な収益化のルートがある時代です。
イメージだけで「悪」と決めつけるのではなく、自分の目で見て「本当のところはどうなのか?」と、親としてしっかり考えること。
大切な我が子が、ゲームとの付き合い方を間違えないように(好きなら、むしろ武器にできるように)・・
本書は、その一助となってくれます。
なぜゲームは人生の役に立つのか?(ゲームのメリット)
ここでは、本書の中で述べられているゲームのメリットをいくつか挙げておきたいと思います。
コミュニケーションツールになる
小幡さんは3万時間という莫大な時間をゲームに費やしていますが、ひとりでゲームをやっていたわけではないそうです。ゲームを一緒にする友達がたくさんいて、そのおかげで引きこもりにならなくて済んだし、初対面の人とでもゲームを通じて関わりやすかった、と。
地頭を作るきっかけになる
地頭という基礎・土台を作るのは学校の勉強だけではない。その一つがゲームだったりする。仮説検証力が必要なゲームについて真剣に取り組むことで、論理的思考、仮説検証を繰り返す精神力が鍛えられる。
研究のきっかけになる
ゲームをする中での「何で?」という気づきは、その先に広がる世界へ繋がり、研究のきっかけにもなりえる。
何でもゲームにしてしまう癖を身につけられる
勉強ができるようになる一番の方法はこれ。勉強自体をゲームにしてしまうこと、だそう。
日常の中でリセットする時間ができる
ゲームは日常から逸脱し心身をリセットする手段になりうる。
そうは言っても気をつけたいゲームのあれこれ(ゲームのデメリット)
一方で、本書で言及されているゲームのデメリット(気をつけておきたい点)の一部はこちら。
バランスをとる
日常生活に支障が出るまでゲームをやるのは絶対NG。何事もバランスが大切!課金が必要なゲームにおいてもルールをしっかり決めておくこと。
自分の頭で考える
例えば、ゲーム実況の解説通りにプレイしたり、カードゲームの優勝デッキ(組まれたカードセット)をそのまま真似して勝負に勝つようなことがあっても意味がない。なぜそれで勝てるのか、自分の頭で考えることなどが大切。思考停止にならないこと。
1人でやらない
「画面と自分」という孤立したゲーム時間を過ごしてしまうことで、人生を台無しにしてしまった人もいる。
人とつながる力を身につけないといけない大切な時期に「画面と自分」だけになるのは良くない。
これからのゲームとの付き合い方「親が見守る&子供と一緒に楽しむ」
3歳の娘は、最近ルールが理解できるようになってきたので、ゲームを始めました。
アナログゲームだと、こういったバランスゲームだったり、
魚釣りゲームだったり・・。
アナログゲームの他にも、プログラミングカーや、
一丁前にタブレットでゲームなんかもします。
まだ小さいので見守りは必要ですが、子供が興味を持ったゲームは否定せずに、とりあえず何でも一緒に楽しむことにしてます。
近くで見ていると、幼いながらに考えを持って試行錯誤している様子が伺えますね。
ただ(ゲームに限らずですが)熱中しすぎて、「ご飯を食べようとしない」や「お風呂に入ろうとしない」など、生活に支障をきたすような様子が見られたら、一旦話をするようにしています。
依存状態を避けるには、子供が小さいうちは親がその都度、軌道修正する必要があると考えているからです。
せっかく子供が熱中するものを見つけたら、その芽を摘むのはもったいない!
勉強がすべてじゃない!
色んなことに興味を持って欲しい!
ゲームだって例外じゃない!
だったら・・
親が見守りつつ、将来の選択肢を増やす方向に持っていければいいな、と。
我が家はこれからこんな感じで『ゲーム』と付き合っていきたいと思っています。